国指定重要文化財「一条恵観山荘」(いちじょう えかん さんそう)

鎌倉で和の情緒に浸れる新名所へ

この山荘は、後陽成天皇の第九皇子であり、摂政・関白を二度務めた一条恵観(兼遐・昭良)によって営まれました。
およそ370年前、時代は江戸時代初期、正保三年(西暦1646年)にこの山荘で茶会が催されたという記録があります。

往時は京都西賀茂に建つ、緑の濃淡が幾重にも連なる里山に建つ一条家別邸の離れでした。
一見すると田舎家風なその建物は、恵観公自身が設計をし、随所に雅な心と野趣が込められた、皇族の「茶屋」です。

昭和34年、鎌倉の地に移築。
庭石や枯山水も建物と共に移され当時と同じように配置されました。
その後、昭和39年には国の重要文化財に指定。

同年代の建物としては、京都にあります「桂離宮」「修学院離宮」が有名です。
桂離宮は恵観の叔父の八条宮智仁親王、修学院離宮は恵観の兄の後水尾天皇による造営であり、いずれも江戸初期の朝廷文化を今に伝える施設です。

見どころ 01建物外観・建材

茅葺屋根の外観は、田舎家風なつくりとなっております。
一条恵観は雑木林の景色を好み、部屋の中にいてもその野の趣を感じられるように、自然の中に見つけた美しさを建材として多用しています。

見どころ 02建物内観・建具

内部の建具には様々な工夫がなされており、素朴な建材とは対照的に、障子や襖には細やかな技巧が凝らされています。
また、上質な杉戸に施された「杉戸絵」は、当時の宮中の文化を伝えてくれる貴重な資料にもなっています。
一条恵観がこだわりぬいて設計した山荘の中では、各所各所にその心が詰め込まれています。

見どころ 03四季の風景

四季折々の花々や木々。庭園をゆったり散策しながら、季節の移ろいを感じられます。
一年通して楽しめるのも一条恵観山荘の魅力の一つです。

施設概要

名称 一般財団法人 一条恵観山荘
住所 〒248-0003 神奈川県 鎌倉市浄明寺5-1-10 [ アクセスマップ ]
電話番号 0467-53-7900
開園時間 10:00~16:00(最終入園15:30)
休園日 シーズンにより異なります
*開園カレンダーはこちら
最寄り駅 JR横須賀線「鎌倉駅」
アクセス J鎌倉駅東口発 京急バス4番乗り場より乗車10分「浄明寺」バス停より徒歩2分
設備・サービス 施設内に駐車場はございません。
お車でご来園される方は、近隣のコインパーキング等をご利用ください。(徒歩5分圏内に複数ございます)

アクセスマップ

一般財団法人 一条恵観山荘
〒248-0003 神奈川県 鎌倉市浄明寺5-1-10
アクセス方法 JR横須賀線「鎌倉駅」東口発 京急バス4番乗り場より乗車10分「浄明寺」バス停より徒歩2分