国指定 重要文化財
旧一条恵観山荘
Ichijyo-Ekan Sanso
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東側に庭を臨む山荘の内部は、三畳から六畳までの小部屋が三列に配された構成です。部屋と部屋の間には壁はなく、襖と障子、板戸のみで仕切られているため、すべてを開け放てば驚くほどに開放的な空間となり、閉じればまた小さな空間が連なる、変幻自在の面白さのある空間です。聚楽壁や網代天井、自然の材を用いた棹縁など、部屋によって微妙に異なる材や意匠が、往時の姿を伝えています。京の北郊に位置する西賀茂の厳しい冬をしのげるよう、長炉で炊いた火の熱で上部の戸棚の食物を保温し、さらには天井裏へと熱気をまわす二重屋根の工夫なども、今ではほとんど見ることのできないものです。また、杉の板戸に残る絵は、当時の文化風俗が伺える貴重な資料でもあります。その一枚、一見すると騙し絵のような構図で、着物に香を焚き込めている様を描いた杉戸をご覧になった霊元上皇がこの絵を牛と見立て、あろうはずもない牛の顔を探したという微笑ましいエピソードが『温故録』に残されています。

1.玄関
2つなぎの間
3.長炉
4.より格式の高い部屋へ
5.網代の天井
6.障子
7.鎖の間
8.杉戸絵
9.庭を臨む
10.最も庭側の部屋
11.開け放たれた空間

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